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α-リポ酸点(ALA)滴療法 2011-02-27
 ALA点滴療法
 [1] 糖尿病性神経障害
 [2] 慢性肝炎・肝硬変 バークソンALAプロトコル
 [3] 悪性腫瘍  IVC-ALA-LDN Cancer Protocol

[1] 糖尿病性神経障害
 糖尿病性神経障害とα-リポ酸
 ドイツを中心に欧州全で糖尿病性神経障害に対するα-リポ酸点(ALA)滴療法と大量経口投与が保険診療で    
 行われている。
  αリポ酸による神経障害改善機序
 (1)インシュリン感受性の亢進
 (2)酸化ストレスの改善
 (3)血管内皮機能の改善
 (4)エネルギー代謝の改善
 (5)デットクス作用

 糖尿病性神経障害への点滴処方
 (1)生食100ml+αリポ酸600mgを30分で点滴
 (2)投与頻度と期間
 a 週5回3週間継続、その後は週1~2回とし、経口でαリポ酸を1日300~600mg投与
   病状を診ながら点滴回数を決める。
 b 週1~2回で点滴しない日はαリポ酸を1日300~600mg投与
 c 経口で1日600mgを投与

 α-リポ酸点滴の注意
 (1)点滴のバッグは遮光する
   紙で筒状に巻くので十分
 (2)生食を利用する
   5%ブドウ糖、リンゲル、その他SH基やジスルフィド結合と反応する溶液はしようしない。
 (3)他のビタミン剤(B,C)を混注しない。
 点滴でB製剤を投与したい場合は、5%GL50mlボトルに点滴ラインをつなぎ、プライミングをしてからボトルに 
 ビタメジン、シーパラなどを入れる。これをαリポ酸点滴終了後に穿刺部位に近いラインに連結する
 (4)インシュリン感受性が高くなるので、低血糖や治療薬の管理に注意する
   患者には点滴の始まる前の2時間に必ず食事をとるように指示し、これを確認する。
   患者の手の届くところにジュースやプロテインバーを置く
 (5)初回投与量を150mgとする(150-300-600)
 (6)必ずビタミンB製剤を筋注・点滴・経口投与をする
       アルファリポ酸はビタミンB分の消費を亢進させるので、点滴終了後にビタミンB群製剤を筋注(例:シーパラ 
      1A+コバラミン1A)する。
 (7)過敏症やアナフラキシーの報告がある
 (8)アルコール接種は点滴の効果を減弱させる。
  (9) キャリア溶液は5%ブドウ糖100mlを用いるが、血管痛を訴える場合は5%ブドウ糖250mlを使用する。ア 
      ル生食を使用する場合、点滴前に食事を摂取してもらう。アルファリポ酸点滴では低血糖を誘発する可能 
     性 が希にあるため、5%ブドウ糖を使用する。

アルファリポ酸経口摂取による『インスリン自己免疫症候群』

アルファリポ酸摂取で低血糖発作を起こす『インスリン自己免疫症候群』にご注意ください。この場合、アルファリポ酸点滴、グルタチオン点滴でも同様に低血糖発作を起こす可能性が、稀ながらあると思われますのでお知らせいたします。

アルファリポ酸のサプリメント摂取が誘因で突然重度の低血糖発作を発症するインスリン自己免疫症候群(insulin autoimmune syndrome)の増加が報告されています。《日経メディカル3月号P26~27》

インスリン自己免疫症候群はヒト白血球抗原DR4(DRB1*0406)を有する人がチオール基(SH基)をもつ薬剤を服用した時に発症しやすいとされています。

【インスリン自己免疫症候群】
・ 重症の低血糖発作(インスリン注射なしで)
・ インスリン(IRI)高値
・ インスリン自己抗体高値
・ ヒト白血球抗原DR4(DRB1*0406)を有している人(日本人の6~8%)に多く発症
・ SH基をもつ薬剤の服用例に多く発症
・ 多くは予後良好

【低血糖をおこす機序】
1. SH基をもつ薬剤がインスリンのS-S結合を切断する
2. 単離したα鎖の一部が抗原となる
3. ヒト白血球抗原DR4(DRB1*0406)分子がこれを認識して結合する
4. T細胞を活性化して自己抗体を産生する
5. インスリンと自己抗体が結合して作用を中和する
6. 膵臓からインスリンが多量に分泌される
7. また、結合が弱いためにインスリンと自己抗体が解離する
8. インスリンの血中濃度がさらに上がる
9. 低血糖に至る

【治療】
・ SH基をもつ薬剤の投与中止
・ ブドウ糖静注などの低血糖に対する一般的治療
・ 食事を1日6回食とする(インスリン分泌を刺激しない)

【SH基を持つ薬剤】
・ アルファリポ酸(体内で還元されて2つのSH基を持つジヒドロリポ酸に変化)
・ 解毒剤:グルタチオン(タチオン)、チオプロミン(チオラ)
・ 甲状腺治療剤:チアマゾール(メルカゾール)、その他

[2] 慢性肝炎・肝硬変 バークソンALAプロトコル
 バークソンALA プロトコル
 (1)点滴処方
   
 αリポ酸生食投与時間
初回150mg100cc20―30分
第2回300mg100cc30―40分
第3回600mg100cc30―40分
第4回午前600mg100cc30―40分
*午後300mg100cc30―40分
 *1日2回投与の場合、午前600mg、午後300mgとし、間に昼食をとる。午後の点滴は1時間以上空ける

 (2)投与日程
  (1)1日2回投与(午前600mg、午後300mg)
    週5日間連続×2週間
    2ヶ月毎に2週間投与を継続する
  (2)1日2回投与(午前600mg・午後300mg)
    週5日間連続×2週間
    その後は週2日間投与を継続
 (3)併用サプリメント
   (1) シリマリン(マリアアザミ)    1,200mg  分2
   (2) アルファリポ酸            600mg  分2
   (3) セレニウム              400μg   分2

 ビタミンBの補給
 アルファ・リポ酸によりビタミンBは枯渇する
 このために補給がひつようである
 チアミン(B1)    ビオチン(B17)
 ナイアシン(B3)  リボフラビン(B2)

[3] 悪性腫瘍  IVC-ALA-LDN Cancer Protocol
 (1)Riordan IVC Protocol
 (2)生食100ml+アルファリポ酸600mg
 (3)低用量ナルトレキソン3mg 就寝前投与
  【高濃度ビタミンC点滴療法との併用】
 午前中に高濃度ビタミンC点滴療法を行い、昼食後にアルファリポ酸点滴療法を行う。これは両療法が低血糖を 誘発する可能性があるためで、ランチを挟むことにより低血糖の誘発を予防する。必ず、点滴の間は1〜2時間空ける。
高用量アルファリポ酸を点滴で投与する場合、ボトルにビタミンCやグルタチオンなどの抗酸化作用のある製剤を入れて混注すると、血栓の形成を生じる危険性があります。必ずアルファリポ酸は単独投与するようにしてください。 高濃度ビタミンC点滴療法に引き続いてアルファリポ酸を単独投与することは問題ありません。
投稿者 医療法人社団加藤医院 院長 加藤浩平 | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
低用量ナルトレキソン療法 Low-Dose Naltrexone(LDN)2011-02-27

低用量ナルトレキソン療法 Low-Dose Naltrexone(LDN)

ナルトレキソンNaltrexone
 ・オピオイド受容体拮抗薬
 ・30年以上前から麻薬中毒、アルコール依存症、盗癖の治療薬として使われている
 ・一般的な投与量 50mg~200mg/日

低用量ナルトレキソンによる腫瘍増殖抑制の機序
 (1)血流中のメトエンケファリン(副腎髄質で多量産生されるエンドルフィン)
   およびベータエンドルフィンの上昇を誘発する
 (2)腫瘍細胞膜上のオピオイド受容体の数・密度の増加を誘発することにより、既存濃度のエンドルフィの      
    増 殖抑制効果に対する反応性を高めて、がん細胞のア   ポトーシス(細胞死)を起こす。 
 (3)エンドルフィンの濃度上昇、リンパ球活性化CD8細胞の数を増加させる。

DrBerkisonのLDN&IV-ALA療法
 適応: ガン、自己免疫疾患
 点滴処方:生食250ml(100ml)+α-リポ酸300~600mg以上を30分で点滴投与する
 点滴頻度:最初は2週間連続、その後は週2回投与
 LDN療法:3mgまたは4.5mg就寝前投与

LDN療法の効果が期待できるガン
 ・乳癌          ・慢性リンパ性白血病
 ・膀胱癌         ・ホジキンリンパ腫
 ・結腸・直腸癌      ・非ホジキンリンパ腫
 ・肺ガン(非小細胞性)  ・多発性骨髄腫
 ・肝臓癌         ・神経芽腫
 ・膵臓癌         ・卵巣癌
 ・神経膠芽細胞腫   ・前立腺癌
 ・悪性黒色腫      ・腎細胞癌
 ・咽喉癌         ・子宮癌
 ・カルチノイド      ・ほか

まとめ
 低用量ナルトレキソン療法によるガン治療は、がん細胞を殺す治療法ではない。
 LDNはがん細胞の成長・分裂・アポト-シスをコントロールする治療法である。

 

投稿者 医療法人社団加藤医院 院長 加藤浩平 | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
ウクライン療法 2011-02-21

ウクラインは植物のChelidonium majus L. (日本名:クサノオウ) から抽出したアルカロイド成分と、抗癌剤として使用されているThiotepa(チオテパ)を組み合わせた薬剤です。
ウクラインの特徴
1)注射にて投与すると、すみやかに腫瘍組織に蓄積します。癌細胞の核(特に核小体)に蓄積して癌細胞にアポトーシス(細胞死)を引き起こしますが、正常細胞にはほとんど蓄積しないため毒作用は示しません。
2)血管新生阻害作用があり、腫瘍の増大を抑えます。
3)キラーT細胞やナチュラルキラー細胞を活性化して、癌細胞に対する免疫力を増強します。
4)毒性を示す濃度と有効濃度との比率(治療指数)は1250であり、極めて安全性が高いことが示されています。正常細胞に対してUKRAINは全くダメージを起こさず、正常細胞に毒性を示す濃度の数百分の1の濃度で癌細胞を殺すことができます。(通常の抗がん剤の治療指数は1.4~1.8と言われています)

 ウクラインの疾患別有効率
 完全寛解部分寛解無効
前立腺がん70%25%5%
ユーイング肉腫57%43%0%
小細胞肺がん13%75%12%
胃がん17%67%17%
神経芽細胞腫60%20%20%
卵巣がん20%80%0%
セミノーマ75%25%0%

ウクラインの抗癌作用
・チューブリンの重合を阻害
・DNA、RNAの蛋白合成阻害
・がん細胞分裂をG2/M期で停止
・血管新生阻害作用

ウクライン
・1A 5mg/5ml
・一般的投与量 0.3mg/kgb.w
・高濃度ビタミンC点滴のバッグに混注が可能
・時に吐き気、倦怠感、発熱、腫瘍痛が生じるが、腫瘍の壊死に伴う反応であるといわれている。なお腫瘍出血は膵臓癌の事例が報告されている。
・脳腫瘍の場合は少量から開始、徐々に増量する。
ウクラインのプロトコル
プロトコル(1) villa medica clinic
 点滴処方
   蒸留水250cc+ビタミンC25g+補正用硫酸Mg5cc
    上記処方を60分で滴下、半量投与後にバッグ内にウクライン4Aを追加
 投与スケジュール
   (1)週3回で3週間投与〔9回)、4週目は週1回とする
   (2)4週で有効である場合は週1回4Aを継続投与する
   (3)病状により投与回数を調整する
   (4)高濃度ビタミンC点滴療法と併用する場合は、半量投与後にウクラインを追加する
 総投与量
  4週間のウクライン投与量 4A×10回=40A
プロトコル(2) 膵臓癌のプロトコル  Ulm大学(ドイツ)
 点滴処方
  5%GL50cc+ウクライン4A 15分デ滴下
 投与スケジュール
  (1)第1週目        5日間連続投与
  (2)第2週~7週目    週1回投与
  (3)第8週目        休薬
  (4)以後は週1回投与を3週間、4週目は休薬
 総投与量
 (1)~(3) 4A×11回=44A

プロトコル(3) Dr。Nowwickyノプロトコル
 治療頻度と回数:週3回投与を4週間〔12回)継続を1クールとする
  第1回  5%GL50ml+UK 1A 15分で滴下 
  第2回  5%GL50ml+UK 2A 15分で滴下
  第3回  5%GL50ml+UK 3A 15分で滴下
  第4回  5%GL50ml+UK 4A 15分で滴下
  第5回  (A)5%GL50ml+UK 1A 15分で滴下
  第6回  (B)5%GL50ml+カルチコール10ml 15分で滴下、引き続き
        5%GL50ml+UK 4A 15分で滴下
  第7回   (A)5%GL50ml+UK 1A 15分で滴下
  第8回  (C)5%GL50ml+ビタミンC 8g 15分で滴下、引き続き
         5%GL50ml+UK 4A 15分で滴下
  第9回 (A)、第10回 (B)、第11回 (A)、第12回 (C)
 1クールのウクライン投与量 30A
  1クールで有効な場合は1~2週休薬後、1クール追加(A)(B)(A)(C)×3回
  1クールで無効の場合は中止

ウクライン療法まとめ
(1)ウクラインはがん細胞を殺す濃度で正常細胞に影響を与えない  副作用が少ない
(2)ウjクラインは投与ご速やかにがん細胞の核に集積する
(3)ウクラインは他と異なった抗がん作用機序である
(4)癌の種類によっては非常によい臨床成績である。
(5)高濃度ビタミンC点滴療法や化学療法と併用できる
(6)化学療法の第一選択として、また単独~併用療法としてチャレンジする価値がある

ウクライン療法料金
 1回¥8000(ウクライン代金は別)
40Aのウクライン個人輸入代金は前払いで受領してから発注

 ウクラインの日本語サイト
投稿者 医療法人社団加藤医院 院長 加藤浩平 | PermaLink | コメント(2) | トラックバック(0)
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